幸せな親子で溢れる社会を目指して
一般財団法人日本プロスピーカー協会 認定ベーシックプロスピーカー/
JPSA親子部会 部会長
ファミリーコーチング認定講師
縁ある人を物心両面の幸福に導ける技術を体得している真の指導者「プロスピーカー」として生きる人物に焦点をあてた本コーナー。今回は親子部会で部会長を務める勢口真理さんです。一度は子育てを機に学びから離れていた勢口さんが、17年ぶりに学び直し、なぜプロスピーカーとなり活動し続けるのか、お話しいただきました。
2020年9月、私は17年ぶりに青木先生の講義を聞いていました。昔と変わらないメッセージに感動する一方「これまで、何やってきたんだろう」と自己評価の嵐でした。初受講は27歳ですが、30歳で主婦となり学びから遠ざかりました。しかし4歳と6歳の子どもを連れて離婚。パートとして家電量販店で働き、全国のトップの販売員になるもせいぜい時給生活。その日その日の生活を維持するのに必死でした。
その後43歳で外資系生命保険会社にヘッドハンティングされ、子どものためにがむしゃらに働き、MDRTに連続入会するなど経済的な豊かさを手にしました。しかし、一度止まると苦しい生活に戻るかもしれないと、朝から晩まで休日もなく仕事の毎日。娘から「ママとごはんをたべたい、おかえりっていってほしい」と書き置きをもらいましたが、子どもと食事をした記憶がありません。息子は中学3年生から不登校、外では華やかに見えても内面は葛藤ばかり。壇上でメッセージするプロスピーカーを見ては「何でこんなに差がついたんだろう」という比較と「私だってよくなりたい」という強烈な思いが入り混じりました。「私みたいな経験をした人こそプロスピーカーになり、継続学習の重要性を伝える必要がある」と考え、プロスピーカーになることを決めました。

再受講後、まず取り組んだのはセルフカウンセリングです。本当に求めているものは「家族の幸せ」「大切なことをちゃんと大切にできている自分の姿」と再確認。思いやりを示す7つの習慣で子どもに関わりはじめました。しかし、知っていることとできることは違います。息子には「学校に行かなくてもいいよ」と言いつつ「学校は行った方がいい」と思っていました。
母としての正しさを手放せずにいた私が変わったのが、アシスタントです。アシスタントでは、まず自分が相手の上質世界に関心をもち、その後自分が相手の上質世界に入れてもらえるという順番があると学びました。さらに表面的な言葉より、心で思っていることが伝わると痛感。徐々に内言語と外言語の乖離がなくなり「あなたには価値がある、あなたの人生は本当に素晴らしい」という心の声が伝わる経験をしました。
これは息子に対しても同じです。正しさを手放し、息子の上質世界に耳を傾け、それが手に入る支援に専念。すると「本当は学校にも行きたかったし友達も欲しかった」と少しずつ本音を伝えてくれるように。再受講から2年、不登校から4年、息子は自ら通信制の高校の課題に取り組み、大学に一発合格。「ずっと向き合ってくれてありがとう」と手紙をくれました。
そして娘との関係性が変わったのがプロスピーカー・トレーニング・プログラムです。「ママは忙しそうだから心配させちゃいけない」と娘にはたくさん我慢をさせてきました。そんな彼女が最も求めていたものは「ママと一緒に過ごす時間」。家族との時間を最優先にし、働き方を変えていきました。具体的には、プライオリティマネジメントを実践し、第二象限であるアッパーマーケットの開拓に注力。結果、働く時間が減ってもお預かりする金額が増え、前年対比130%の業績を達成しました。
娘との時間も大切にできるようになり、今では本音をぶつけてくれる関係となりました。そして2023年4月、ベーシックプロスピーカーに合格しました。

子育てをテーマに講演
私のプロスピーカーとしてのミッションは、自らの経験をとおして日本中に幸せな親子を増やし、物心両面豊かな人生を歩むことは技術だと伝えることです。
家庭の悩みはセンシティブで相談しづらいかもしれません。しかし私は、一人で抱え込むのではなく、継続学習・共同学習が大切だと考えています。何より私自身、プロスピーカーになる前からコンサルタントの方と勉強会を開催し、職場やママ友と学ぶ場をつくり、不登校に向き合うJPSAの仲間同士でシェアをしたことが心の支えになりました。
2024年3月、同じ志をもつ仲間のおかげで親子部会が立ち上がり、私は部会長に就任。部会では、毎月オンライン定例会と年に2回のリアルイベントを開催しています。定例会は、親・子ども・夫婦の関係、不登校などテーマを決めて実施。今後はリーダーキッズやファミリーコーチングなどを開催したいと考えています。
一度は学びから離れ、家庭を犠牲にしてきた私ですが、お陰様で物心両面の豊かな人生を歩めるようになりました。
息子は今、一人暮らしで大学生活を謳歌し、私の誕生日には「おかげさまで今、幸せです」とメッセージをくれました。高校生の娘は「助産師プロスピーカーになってママみたいなママをたくさん増やす」と言い、4月から第一志望の看護学科に進学予定です。
現在、ビジネスでは「資産運用を日本の文化にする」というビジョンを掲げた株式会社LIFE-Dの執行役員に就任し、アメリカ本場の資産形成を日本に普及し、経済的な豊かさの実現を目指しています。また従業員を豊かにしたいと願う経営者のために、従業員向けの金融教育を展開し、物心両面の豊かさの実現のサポートにコミットしています。
今後はシニアプロスピーカーを目指し、豊かで幸せな親子で溢れる社会を目指して学び続けてまいります。