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INTERVIEW

インタビュー

縁ある人を物心両面の幸福に導ける技術を体得している真の指導者「プロスピーカー」として生きる人物に焦点をあてた本コーナー。今回はJPSA組織人部会で部会長を務める本木さんです。無目的・無目標で生きていたところから、いかにして組織人が生き生きと仕事と人生を楽しめる社会にするという志をもつようになったのか、お話しいただきました。

人生の目的を明確にし、トップ2%の優秀MR賞を受賞

イップスが原因で実業団野球を辞め、会社も辞めようと思っていた私が『頂点への道』講座を受講したのは、2008年のこと。プロ野球選手になるという目標を失い、賭け事やパチスロなど快楽を追う日々。まさに無目的・無目標の生活を送っていました。しかし、受講をとおして、私は何を求めているのか。私にとって一番大切なものは何か。私が本当に求めているものは何かを何度も自問自答しました。「会社の仲間たちと成長し、良い会社にして感動を分かち合う」という人生の目的を見つけたときは、体に衝撃が走ったことを憶えています。
目的を明確にしたことで、次第にMRの仕事の取り組み方が変わっていきました。売上のための押し売りトークから、患者さんの命や健康に貢献するという目的からの一貫したアプローチへ変わり、「君みたいなMRに出会ったことがない。一緒に医療を良くしていこう」と立ち上がり握手を求めてくださる先生も現れました。結果、約1500名いたMRの上位トップ2%と言われる社内表彰、優秀MR賞を受賞することができたのです。
また、会社の経営理念策定プロジェクトに参画。「私たちの志」という製薬会社で働く者としての思いを込めた文章を作り上げた功績が認められ、約六千名の社員のなかで社長賞を受賞することができました。2013年にはベーシックプロスピーカー試験に合格。「組織人に元気を与える人になる」というビジョンに向けて、上層部に提言してアチーブメントの学びを導入したり、社内で有志による勉強会を開催。プロスピーカーとしての使命を果たしていこうと意気込んでいました。

狂い始めた歯車、度重なる挫折

しかし、東京から名古屋に転勤した辺りから歯車が狂い始めます。学びの環境が変わり、上層部も変わり、組織も変わりました。そのなかで、会社を一緒に良くしようと働きかけていた親しい後輩が転職。大好きだった、尊敬する野球部の先輩が自ら命を絶ちました。棺桶に眠る先輩の顔を見たとき、私は涙でその場から動くことができませんでした。
負の連鎖は続きます。順調に昇格していったにもかかわらず、営業所長に昇格するタイミングで5年間足踏み。学びに精を出し積極的に活動する私をよく思わない上司がいたり、仕事が忙しくなったりすることで、次第に学びからも遠ざかっていきました。「使命を果たせないならプロスピーカーを辞めよう」。そう思っていました。

JPSAの仲間と出会い、磨かれていった志
組織人部会の仲間とともに一致団結して活動を行う

転機が訪れたのは、2020年。JPSAコンベンションのチラシを目にし、二人の組織人プロスピーカーが登壇することに驚愕しました。なぜなら、以前は私が第一号の組織人プロスピーカーと言われるほど、組織人で学んでいる人は珍しかったからです。しかもお一人は、伊豆原さんという大企業で役員を務めた方でした。イベント後、伊豆原さんに悩みを打ち明けると、組織人向けの勉強会に誘ってくださいました。私は一筋の光を見つけた気がして、再び学びの環境に戻ろうと一歩踏み出すことができたのです。
勉強会に参加すると、組織に属しながらも大きな志をもつ仲間とたくさん出会いました。仲間の志を聞けば聞くほど、思考が拡張していきました。継続学習を続けるなかで、プロスピーカーになるときに決めた、「組織人に元気を与える存在になる」という、あの熱い気持ちが沸々と湧き上がってきたのです。同じ立場の人同士が学び合える環境の素晴らしさを感じ、ともに組織人部会を立ち上げると決めました。
2021年、組織人部会は正式に立ち上がり、私は部会長を務めさせていただくことになりました。設立から3年、延べ数千人の組織人が勉強会に参加してくれています。さらに組織人の見通しになりたいと思い、シニアプロスピーカー試験に挑戦。2024年に合格させていただきました。社内からは2名のプロスピーカーが育ち、ともに自社の発展から業界をけん引し、組織人が生き生きと働く社会を目指し活動しています。

組織人が生き生きと働ける社会に向けて
組織人部会の部会長として毎月情報を発信している

経済産業省によると日本企業の従業員エンゲージメントは5%と、世界全体でみて最低水準にあるといいます。ここでいうエンゲージメントとは「個人と組織の成長の方向性が連動していて、互いに貢献し合える関係」を指します。
以前の私は、会社に対するエンゲージメントなど皆無でした。しかし、学びに出会いJPSAの仲間と切磋琢磨するなかで志が磨かれた結果、会社と目指す方向性が一致し、会社は私の自己実現の場となりました。
組織人が生き生きと働くカギの一つは、人生に明確な目的・目標をもつことにあると考えています。そこで2024年、経済産業省の方にコンタクトを取り、これまで組織人部会で行ってきた講演活動や志をもち、生き生きと働く組織人の事例をお伝えしてきました。
一人でも多くの組織で働く人が、生き生きと仕事と人生を楽しめる社会を目指し、これからもJPSAの仲間とともに歩み続けてまいります。

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医療
営業
シニアプロスピーカー
本木 賢治 (もとき けんじ)
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