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INTERVIEW

インタビュー

1979年愛知県西尾市生まれ。父親の創業した家づくりをする株式会社イトー工務店を2016年に引継ぎ、二代目経営者として、多くのお客様の家づくりのサポートをする。また、選択理論を工務店業に活かし、「真心を込めて家づくりを提供すれば、この仕事は最高に誇りある仕事になる!」というメッセージを発信し続けている。仕事の達成もさることながら、従業員・顧客に対して「家族を何よりも大切にしてください」という一貫した姿勢を取り続ける人柄が周囲から信頼を集めている。

頑張れば頑張るほど 遠ざかる理想

「いずれ父から会社を継いで経営者になる」。そう思いながら、若いときから今の会社に勤めていました。正直仕事に対して強い思いがあったわけではなく、特にこだわりのない生き方をしていました。住宅販売の営業でしたが、当時の年間受注棟数はわずか1棟。それも結婚を迎える自分が建てた我が家だったのです。
家族を持ち、養うという実感が湧くにつれ、このままではだめだと、大黒柱としてしっかりしなければと仕事に打ち込み始めたのはその間もなく後のことです。良い夫・良い父とは、必死に働いてお金を稼ぐ人。そんな価値観を抱いていた私だったので、朝早くから夜遅くまで働く生活は苦ではありませんでした。結婚前とは別人になったかのように、仕事に励みました。
大切な家族を幸せにしたい、その思いを実現しようと必死でした。長く働く分、徐々に成果は上がるようになったのですが、妻との関係は遠のく一方だったのです。家に帰ると、妻とは意見が食い違う毎日。お互いがお互いのストレスをぶつけ合うかのようなやり取りが繰り広げられていて私が思い描いていた理想の結婚生活とは程遠いものでした。家族のために頑張っているのに、全く報われない。いつしか家に帰ること自体が苦痛になってしまい、何のために頑張っていて、何のために生きているのかがわからなくなっていったのです。

問い続けて気が付いた 本当の願望

先輩経営者の勧めを受けて『頂点への道』講座を受講したのはこのころです。当初、あまり研修に対して期待をして受けておらず、初日は正直あまり前向きではありませんでした。しかし、現在のJPSA名古屋支部長である中嶋美緯子プロスピーカーが壇上で受講の体験をお話されたのを聞いて、心の底から感動したのを覚えています。私も営業をやっていたので、人に何かを伝えることには慣れていましたが、そのお話で心に残ったのは、かっこいい成果でも、きれいな言葉でもありませんでした。
身近な人間関係に始まり、様々な苦難にぶつかりながらも、逃げずに立ち向かい、一つずつ克服をしてこられた、中嶋プロスピーカーの生き様そのものだったのです。それは私にとって大きな見通しでした。「自分の人生はこんなものなのかな」と思っていたのですが、「変われるかも知れない」と希望を抱くことができたのです。
成功者ほど身近な人を大切にすると学び、素直に実行しようと、その日から言い慣れない「ありがとう」を妻に伝え始めました。ところが、初日に返ってきたのは「気持ち悪い」の一言。ショックでしたが、諦めずに次の日も、その次の日も伝え続けました。1週間ほど経った頃、「こちらこそありがとう」と妻が返事をしてくれたのです。嬉しかったです。これまで妻が変われば良いとばかり思っていましたが、本当に大切なのは、相手の変化を求めることではなく、私自身が変化をすることだと、深い学びを得た瞬間でした。
そして、妻の望みを叶えられる夫になろうと、彼女の願望を聞いてみたところ「家のことを手伝ってほしい」と言われました。私たちには2人の幼い子どもがいますが、子どもの世話と家事を両立させることが妻にとっては大きな負担でした。その日から6時半に帰宅する生活を始めることにしました。もちろん初めは仕事がうまく回るはずがありません。それでも妻の願望を叶えたい一心で、どうしたら出来るのかを考え続けました。たどり着いたのはタイムマネジメント。手帳を使い込みました。計画を立てて、実行し、その一日を振り返る時間を必ず取り、どうしたらもっと効果的に時間が使えるかを必死に考え、行動まで落とし込んでいきました。
徐々にですが、まともに口も聞いてくれなかった妻が心をひらいてくれるようになっていったのです。今思えば私が本当に求めていたのは、妻からの「おつかれさま」という一言だったのかも知れません。一番身近な人と尊重し合える良好な関係が欲しかったのです。その願望に向かって良いんだと思えたときに、仕事よりも家族のことを最優先すると心に決めることが出来ました。そして、私が成功しなければならない理由は「家族の幸せを守るため」だと確信が持てたのです。

幸せとは作るもの ではなく守るもの

建築の仕事は家というモノを通して幸せを提供する仕事です。お客様との円滑なコミュニケーションが欠かせません。その能力を身につける上で、選択理論の学びが非常に役に立ちました。
家族とは、一緒に居るだけで幸せな存在です。しかし、家族関係で不幸を感じてしまうのは、5つの基本的欲求が満たされない要因が生活のどこかにあるからです。それを解決する建築設計のソリューションは、家族団らんの環境、家事を手伝いやすい間取り、ゆったり心を休められる場などと様々あります。
しかし、お客様の本当の願望を知らずして、満足していただける建築設計を行うことはできません。丁寧にヒアリングし、その阻害要因を取り除く建築を共につくることこそが私たちの仕事です。人の欲求や行動のメカニズムを学ぶことで、お客様の立場に立ったコミュニケーションが出来るようになりました。
そして、自分自身の成長と貢献できる範囲を拡張すべく目指したのがプロスピーカーです。チャレンジするなかで、選択理論とアチーブメントテクノロジーへの理解が深まったことはもちろん、家族・社員・受講生仲間・先輩プロスピーカーをはじめ、たくさんの方に支えてもらっていることを痛感しました。利害関係を超えて相手の成長のために全力を尽くす思いやりの心がどれだけ素晴らしいものか、体験を通して深く腑に落ちました。心の底から湧き上がってきたのは感謝の思いでした。
今度は私がこの「関わり合いの内実」をお客様や社員や友人知人に対しても体現できる人を目指しました。すると仕事での成果に大きく変化が現れました。寄り添ったヒアリングや願望を理解した提案が出来るようになり、お断りをいただくことも、クレームもほぼゼロになったのです。かつて3000万だった売上は、昨年3億まで成長しました。感謝や思いやりを行動に表せるようになったおかげで、本当の意味で力を貸してもらえるようになりました。今は社員にも「身近な家族を最優先にしてください」と伝えています。

地元愛知に感謝と 恩返しを

私にとってプロスピーカーとは、生き様を通して他人に豊かな人生を送る見通しを与える存在です。まさに私が初受講で得られた感動のように、誰かにとっての学ぶ理由で、またその環境を提供できる存在でありたいと思っています。
身近の人から大切にし、その幅を拡張するインサイドアウトの生き方として、次は生まれ育った地元への貢献が使命だと思っています。そのため、中嶋プロスピーカー率いる名古屋支部の活動に尽力しています。真剣に講座を学んでも、現場に戻るとパッションダウンすることがあります。しかし、諦めず一歩ずつ学び続ければ必ず良くなれます。支部会は、月に1度の継続学習の場、そして再受講を決める機会として使っていただきたいと思っています。
お陰様で名古屋支部は、100名超えの支部会も実現し、大きな盛り上がりを見せています。一人でも多くの方が豊かな人生を送る手助けができるよう、引き続き力を入れていきます。

3日間の講座に近い盛り上がりを見せる支部会は、質の高い共同学習の場となっている
中嶋支部長をはじめ、支部の仲間には数多くのプロスピーカーが在籍し、学びを深める良いチームとなっている
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